
症例
当院では一人一人のお身体の特性やその時の状態を見極めたうえで
バランスを整える方向に変化を積み重ねます。
そして停滞や悪い流れ(循環)を断ち、良い流れ(循環)に導くことで生活や動きの質を改善していきます。
その変化のスピードに個人差はありますが、
このプロセスは年齢やお身体の状態、身体能力に関わらずすべての人に共通します。
その一端が垣間見える症例をご参照ください。
浮腫ケース1 / 浮腫ケース2 / 姿勢・動作改善ケース1 / 姿勢・動作改善ケース2 / 難病
※写真や動画はクライアント様の同意のもと、変化や改善を共有するために撮影したものを許可を得て掲載しています。
※動画については是非音声ありでご視聴ください。
浮腫~ケース1
当時90歳 女性

2019年6月24日 右のみ施術後

2019年6月24日 左右ともに施術後

2019年6月27日 施術前

2019年6月27日 施術後

2019年8 月12日 施術前
一言メモ
ある日突然下肢に強い浮腫が生じたケースです。
血液検査などをしても浮腫の原因につながるような異常は見つかりませんでした。
遷延化した状態ではなく、発生後すぐに処置が行えたことに加え、この方の身体的特徴が浮腫緩和に適していたため早い段階から大きな施術効果が得られ、時間を追うごとに浮腫の程度も緩和していきました。
そして8月下旬にとあることをきっかけに完全に浮腫が消退し、その後も軽度の浮腫が出ることはあっても非常に落ち着いた状態で安定することになりました。

2019年10月7日 施術前
浮腫~ケース2
当時85歳 男性

一言メモ
この方も原因不明の浮腫でしたが、ケース1の方とは異なり浮腫が遷延化した状態から訪問マッサージ開始となりました。
遷延化した浮腫は沈殿したかのように「重く硬く」なる傾向があります。そのためまずは浮腫自体を柔らかくするような手間が必要になるため、成果が出るまでに少し時間がかかっています。
2月23日 施術前


5月11日 施術前
5月11日 施術後


7月9日 施術前
7月9日 施術後
姿勢/動作の改善~ケース1
80代 女性
この方の姿勢の変化はPC版で
より分かりやすくご覧いただけます。
一言メモ
画像や動画の記録は2020年4月からですが、この方のお身体を見始めたのは2015年の4月でした。※ほどなく訪問マッサージへ移行
当時は非常にシビアな状況で、お身体の痛みに加え、歩行に大きな支障が出ており、大好きな銭湯までの歩行(シルバーカー使用)に片道約1時間を要する状態で(2022年4月時点ではシルバーカー使用で片道15分にまで改善)、老人施設への入所も検討されていました。
2022年4月時点でも側弯はあり、痛むことや日常生活に苦労も多いですが、お身体のバランスを整えることと自分の身体をコントロールする能力の向上にコツコツと取り組んでくださり、さらなる生活の質の向上が期待できる状況で今なお改善傾向を維持されています。
関連BLOG記事
・「手術のススメ~変形性股関節症~」※2022/6/up
【通常の姿勢】


2020年4月

2020年7月

【参考】
・側弯(脊柱)のレントゲン写真
・両股関節は人口関節
【限られた時間ながら維持することが可能な姿勢】


2020年4月


2020年7月 顎が引けるようになる


2020年11月 徒手介助ありなら伸展動作が可能に



2021年1月 徒手介助なしで脊柱の伸展位がとれ、行える動作の幅が広がる
一言メモ
施術により不要な緊張の解放と体幹筋群のバランス調整を継続的/段階的に積み上げた結果、この年齢でも約2年で姿勢のみならず歩行機能も大幅に改善。2022年6月の時点では、このような姿勢での歩行は施術後の限られた時間のみ可能だが、その次の課題/ステップ(=伸びしろ)もお互いに共有している。
すべてのリハビリは、それぞれの方の特性に応じて組み立てます。下の動画はいろいろ行ってきたエクササイズのうちの一部です。
この方のケースではブリッジやローリング動作などのシンプルなエクササイズにより使えていなかった筋群を覚醒させ、
さらに繊細に自身の身体をコントロールする感覚/能力をコツコツと高めました。
※訪問開始当初は背中を丸めた姿勢から姿勢を伸ばすことが出来ず、ブリッジもお尻が少し浮く程度が限界、立位でも骨盤や脊柱をコントロールすることは全くできていませんでした。
姿勢/動作の改善~ケース2
80代 男性
一言メモ
帯状疱疹の痛みなどがきっかけになった入院やそれ以前の膝や左腰の痛みの経験から「守る」意識が強くなり過ぎたことで生じたと思われる「丸まり閉じる」ような強い体癖により姿勢や動きの自由度が失われたケース。2020年11月訪問マッサージ開始。
歳を重ねれば重ねるほど重要になってくる「痛みとうまく付き合う」という難題。
「無理をしてはいけない痛み」と「動いてよい/動いた方が良い痛み」を見極めて、基本的には積極的に動いていかないと、歳をとればとるほど動けなくなってしまうという厳しい現実があります。
無理して頑張るのではなく、自分が普段行わないような動きによりバリエーションを広げることで動きや姿勢は何歳になっても改善し、日常生活の質を高めることは不可能ではありません。
この方の姿勢の変化もPC版で
より分かりやすくご覧いただけます。




2021年3月16日 施術後
2021年2月2日 施術前




2022年5月3日 施術前
2022年5月3日 施術後
一言メモ
訪問開始ほどなくして施術による姿勢の変化が安定して得られるようになる(背筋が伸び、右に偏る重心が中心に戻る)。
しかしながら、体癖(姿勢や動作などの習慣)の影響で、訪問開始1年半経過後も施術前の姿勢には一定程度の前傾が見て取れる。
さらに姿勢の変化が頭打ちしつつも、体を操る能力の向上がその1年半の間に積み上げられ、日常生活の質は改善している。
一言メモ
2021年2月の時点では左膝の痛みと左短下肢という構造上の問題により歩行に大きな支障が出ていたが、約1年間コツコツと動作課題に取り組まれ、左膝の痛みは完全には消えない状態ながらも歩行機能は着々と改善し、動きにゆとりとスムーズさが戻ってきている。
【行ってきた動作課題】
・足関節/足部機能の活用によるべた足からの脱却
・左右へのスムーズな重心移動
・上半身と下半身の連動
・骨盤を中心とした体幹の捻転機能の覚醒
・痛みを過度に恐れることによる負の連鎖の打破
リハビリのポイント
①使えるのに使っていない運動機能を見抜く
②個々の運動機能を覚醒させ、全身運動へ組み込む
③安全安心を担保したうえで頑張れば出来ることにトライ
④本人の感覚や考えを共有し、進化と継続

【参考】左短下肢
痛み(動作時痛)が長引く方がやってしまう誤った痛みの対処法として、「痛いから動かさない→動かさないから固まり弱くなる→ますます痛くなる」という流れ。
ポイントは「なるべく早い段階から正しく動く」ということですが、この「正しく動く」が言うは易し行うは難しです。
ひとりひとりの特徴や状態を見極めてオーダーメードに対応する必要があります。
この方のケースでも正しく動けば痛みなく、しかもダイナミックにスムーズに動けることを体感してもらうことが様々なメリットがあると考えて下のようなエクササイズも行ってもらいました。
様々な動きが出来るようになることの結果として、繊細に自身の動きを操れるようになります。
この方は感性が高いためこのように言葉で「今行っていること」と「うまく歩けない時に起こっていること」について説明し、理解を深めています。
難病~神経系疾患