
当院の運動プログラム
当院では「動きの質」を高めることにフォーカスしたフェルデンクライスメソッドをご提案しています。
回数/重量/距離などで評価できる量の運動とは異なり、個人の感覚が最も重要な指標となる質の運動を体系的に学ぶ方法としてフェルデンクライスメソッドは非常に優れています。
「ゆったりとシンプルな動作」を通して、自分の身体のなかで起こっている変化に対する気づきを高めながら、
「無駄な力みがなく、全身がスムーズに連動する動き」を身につけていきます。
動きの質を高めることのメリットは多岐にわたります。筋肉(動作)がしなやかになり、循環が促進され、自律神経のバランスが整うなどの効果が期待できます。その結果、日常的に痛みや不調は生じにくくなり、生じても長引かない身体へと変化していきます。
また、行う動きは力強さや大きさなどの「量」ではなく、「質」にこだわったものになるため、年齢や身体能力に関わらず、
すべての方がそれぞれのペースで取り組むことができるのも大きな特徴です。
こんな方におススメ
・痛みや不調にお悩みの方
・健康維持や介護予防目的の方
★緊張しやすい、力を抜くのが苦手な方
★不眠など睡眠に悩みのある方
★アスリートやパフォーマー
★自分の身体と向き合う感覚を養いたい方
★印…特におススメ
期待できる様々な効果
・柔軟性の向上(柔らかさというよりしなやかさ)
・姿勢の改善
・身体操作性/巧緻性(体を操る感覚)の向上
・調整能力の向上
・怪我予防
・リハビリ効果の向上(回復力アップ)
・自律神経症状の改善(睡眠障害、便秘など)
・痛みなどの不定愁訴の緩和
・精神面の安定
・感性の向上
アスリートやパフォーマーの方なら
故障がちであったり、トレーニング量に比例した
パフォーマンスが発揮できないアスリートの方に
とってはこんなメリットがあります。
・感性(身体と向き合う能力)の向上による
セルフコーチング能力、調整力の向上
・故障しにくくなる/故障しても回復しやすくなる/
疲れにくくなる
・「量や努力感」に頼ったトレーニングからの脱却
・筋トレなどで養った能力をパフォーマンスに
結び付け、最大化する
・競技人生が長くなる
フェルデンクライスメソッドとは
創始者はこの人



創始者モシェ・フェルデンクライス(1904~1984年)はユダヤ系ロシア人としてウクライナに生まれ、後にイスラエル人になりました。10代前半にイスラエル建国時のパレスチナに移住し、労働者として国づくりに携わった後、教師になります。その後、パリのソルボンヌ大学で工学/物理学の博士号を取得。ノーベル物理学者ジュリオ・キュリーの共同研究者に抜擢されます。
またスポーツの愛好家でもあった彼は、若い頃から柔術を学び、実践的な武術を研究。
パリで現代柔道の創始者である嘉納治五郎に出会い、強く感銘を受けて師事。ヨーロッパ人として初めて黒帯を取得。
その後、フランス柔道クラブを創立し、フランス柔道連盟の会長を務めるなど柔道がフランスをはじめ
ヨーロッパの国々で普及したことに大いに貢献。柔道や柔術に関する本も上梓している。
しかし、サッカーなどで膝を故障、当時の医者の診断は手術しても治って歩けるようになる可能性は50%という
厳しいものでした。悩んだ彼は、手術を受けずに自力でけがを治す決心をします。
科学者としての極めて優秀な頭脳と、武道によって培った身体への洞察力を兼ね備えていた彼は、
脳と神経の学習システムを利用すれば、もう一度自分の足で歩くことができるはずと考え、
物理学をはじめ大脳・神経生理学、生理学、解剖学、心理学、精神医学、系統発生学、ヨーガ、柔道などを基に自身の身体を探求し、現在のメソッドの基礎を確立しました。
研究と自身の体を使った実験の結果、自らに歩くことを再教育することに成功、見事にけがを克服しました。
歩けるようになった後も、モシェ・フェルデンクライスは脳と体の深いつながりを探求し続け、
数百種類もの動きのレッスンを開発。これが、フェルデンクライス メソッドの始まりです。
また彼が再びスポーツができるようになったことに周囲は驚き、教えを乞う人が次第に集まるようになり、
1940年代に現在のメソッドとして確立されました。
以来、ヨーロッパをはじめ北米・南米・オーストラリアへと広がり、教育・芸術・医療など幅広い分野で評価され、
近年日本でも「マインドフルネス」「気づき」などの関連で広がりをみせています。
レッスンスタイルは2つ
フェルデンクライス メソッドのレッスンには2つの形式があります。
「動きを通しての気づき」(ATM : Awareness through Movement)というグループレッスンと
「機能の統合」(FI : FunctionalIntegration)というマンツーマンのレッスンです。
【ATM】

【FI】

グループレッスン : ATM(Awareness through Movementの略称)「動きを通しての気づき」
ATMレッスンではインストラクターの言葉だけで動きを誘導していきます。
一般的なエクササイズのように「手本となる動きを真似る」ことは基本的に行いません。
人はそれぞれ体型も考え方も十人十色であり、その人にとっての最適な動きも人それぞれだからです。
「本人にとって快適だと感じられる」ことを基準にして「自由な試行錯誤」が推奨されます。
自由度の高いレッスンのため少々慣れが必要かもしれませんが、インストラクターからアイデアとなるような言葉掛けがありますのでその点ご安心ください。
なおレッスンは基本的に床の上で横になった状態で行い、はじめは「ゆったりとシンプルな動作」を繰り返すことからスタートします。
その過程で自然と不要な力みや緊張から解放され、ゆとりが生まれることで感覚/感性は高まり、自分が行っている動きや身体のなかで起こっている様々な変化に気付きが生まれます。
そしてレッスンは進行するにつれ少しずつ発展した動きになっていき、最終的には無駄な力みなく全身がスムーズに連動した動きへと導かれていきます。また、レッスン中には何度も短い休憩をとることも特徴です。
文章での説明ではイメージがつかない方もいらっしゃると思いますので、下記のコンテンツをご参照ください。

見てね
・現在どなたでも参加できるオープンクラスはこちら
【クラス概要】
-毎月第4日曜日 15:00~16:00
-料金 ¥2,000
-会場 西が丘ふれあい館
※参加ご希望の方は事前申し込みが必要となります。
「お問い合わせフォーム」もしくはお電話でお申し込みください。
※当日は開始の5~10分ほど前を目安にお越しください。
※レッスンは動きやすい服装でご参加ください
またレッスンはこちらで用意するマットの上で行いますが
直接肌が触れるのが気になる方はタオルやブランケット等をお持ちください。
西が丘ふれあい館 東京都北区西が丘1-47-15 03-5993-3491
レッスンのご案内
・単発/レギュラーに関わらずレッスンやワークショップのご要望は随時お受けしております。
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愛媛県松山市「ひふみヨガ」での月例1day workshopの様子
マンツーマンレッスン : FI(Functional Integrationの略称)「機能の統合」
生徒は横たわった状態となり、インストラクターはやわらかなタッチにより優しく触れながら動きを導くことで神経系にアプローチし、様々な機能的な動きに対する気づきを促すレッスンです。ATMとは異なり基本的に言葉は使いません。


